1949年 4月27日生まれ
岩手県出身。
プロレスラー。
学校法人日本医科学総合学院理事長。
俳優、声優、タレント、エッセイストとしても活躍中。
陶芸、盆栽、イラスト等の特技も多彩。
高校卒業後、サラリーマンや板前を経て
23歳で新日本プロレスに入門。
1972年、藤波辰巳選手との試合でプロレスデビュー。
カール・ゴッチ氏に師事し、関節技をはじめとする技術を学ぶ。
サブミッションレスリングに傾倒し、
その実力者ぶりから「関節技の鬼」としても知られる。
藤原組長の門下生はプロレス界に多数存在。
2007年、胃がんが見つかる。
手術に望むも、手術前の麻酔には打ち勝てず、一本負けをきっする。
しかし、ガンと闘う手術においては
無敵の肉体を誇る藤原組長が勝利。
出演したテレビ番組、映画、Vシネマは多数。
藤原組長が出演された役の台詞は体に刻みこまれ、
いつでも演じられるほど。
人気テレビゲーム「龍が如く」シリーズでは伝説の情報屋
「サイの花屋」役としてレギュラー出演中。
テレビドラマ
毛利元就(1997年 NHK大河ドラマ) 村上虎吉役
クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編(2012年、毎日放送) -サイの花屋 役
孤独のグルメ Season4 第10話(2014年、テレビ東京)-主人 役
映画
御法度(1999年)
修羅がゆく(1995年 - 2000年)
関西光和会会長・大門重雄 役 など出演作多数
著書
復刻 幻の藤原ノート「ゴッチ教室」の神髄(2009年12月 講談社)
覚悟ー人生60年、覚悟が生死をわけた!ー(2010年3月 ビジネス社)
など著書多数
藤原喜明組長がプロレスラーになった理由!
藤原喜明組長とヨウメイ
「藤原組長をとった!!!」
どあほなヨウメイは家の中で叫んでいた。
とったといっても藤原組長の命をとったのではない。
藤原組長に出演の依頼をして1ヶ月。
ご出演OKのお返事のメールを頂いたときのことであった。
2005年。
今では知らない人はいない人気テレビゲーム
「龍が如く」が発売されたその年、
藤原組長を始めて間近でお見かけした。
「龍が如く」の中の登場人物、サイの花屋役として出演されている
藤原組長に、制作したゲーム番組にご出演していただいたときであった。
その当時、テレビドラマでは「電車男」が流行っていた。
「電車男」とはオタクのモテない男子がエルメスたんこと
奇麗なおねーちゃんに恋し、多くの人々の応援によって恋が
成就するとってもすばらしいお話。
ブサイク村の住人、ヨウメイに夢を与えたとてもミラクルなドラマなのであった。
そのパロディをゲーム番組でやることになり、
オタク役の主人公を応援するネットの中の住人役の一人を
藤原組長に演じて頂くことになったのである。
プロレスラーとして活躍されている藤原組長しか知らないヨウメイは
ご出演頂くにあたり、藤原組長のイメージと全く違う役を
やっていただけるのかどうか心配であった。
演じて頂く役というのもオタクの主人公ゲーム男を驚かすヤクザ役。
こちらはイメージにピッタリなので問題はない。
そしてもう一役、主人公のオタク、
ゲーム男にアドバイスを与え恋の行方を見守り応援する
犬の大好きなおじさん役であった。
プロレスラーとして恐っそろしいイメージをお持ちの藤原組長が
バスローブを羽織り、パソコン画面に向かい
犬をかわいがりながら微笑んでいる。
とてもオモシロい映像ではあるが藤原組長が受け入れれくださるとは
思ってもいなかった。
しかし、役のオファーの依頼をするとなんと
あっさりとOKの返事が返って来たのであった。
藤原組長!!
イメージが全く違いますが大丈夫ですか!!!!!
と思ったのだがやっていただけるとなったからにはこちらも
面白く観て頂くためにも全力を発揮するしかない。
そこで、全く使えないバカADのヨウメイに下ったミッションが
藤原組長にかわいがっていただく犬を探すことであった。
生きている犬だと撮影中おとなしくしている犬などいるはずもなく、
予算の関係もあり、
藤原組長にかわいがって頂く犬は、あろうことかぬいぐるみの犬に
会議であっさりと決まったのであった。
ぬいぐるみのかわいい犬を探せ!!!!!
どあほなADといっても犬のぬいぐるみを探すのはさほど
大して問題はない。
しかし、ヨウメイの選んだ犬のぬいぐるみを藤原組長に気に入ってもらえるか
どうかが重要なのである。
藤原組長はどんな犬種だとかわいがってくださるのか?
ただそのことだけを考えチワワ、からポメラニアン、ドーベルマンにいたるまで
あらゆる種類のぬいぐるみを手当たり次第探したのであった。
果たしてヨウメイの選んだぬいぐるみを藤原組長は気に入ってくださるのか!?
そして、収録当日。
事件は会議室で起きているのではなく現場で勃発するのである。
藤原組長の収録とは全く関係のない秋葉原のメイド喫茶。
藤原組長の撮影にたどり着く前に
ヨウメイはとんでもない事件を起こしたのであった。
とあるメイド喫茶でお客さんに配慮をせず撮影を始め
メイドさんと楽しく話をして楽しんでいる
映ってはいけない方々を映像に記録してしまったのであった。
楽しんでいらっしゃる時間を中断させてでも一声かければ良かったのではあるが
それを怠ったどあほなADのヨウメイ。
当然その店の店長は大激怒。
撮影後、いくら謝っても許してくれない。
始めはしまったと思い誠意を込めて謝ったのだが
「謝っているお前の顔が気に入らない」
と言われなぜか逆ギレし、
さらに店長の怒りをあおるヨウメイ。
今思うととても恥ずかしいのだが、
大人な対応をするすべを持っていない
どあほにはそれができなかった。
そのためお前じゃらちがあかんからプロデューサーのやまさんを呼べと
いうことになりしぶしぶ電話をかけさせられることに。
そして、一緒にネチネチと怒られること1時間。
この間、ご出演者の方々を狭い車の中で
待たせることになるのであった。
当然のことながら、スケジュールに組み込まれていない余計な1時間の為、
撮影が遅れる。
準備には怠りはなかったのだが当日必ず、いらないことをして
ずっこけるヨウメイである。
そのことで、藤原組長の撮影場所に到着するのに1時間遅れたのであった。
車で収録場所に近づくと、黒のスーツを身にまとわれた藤原組長が
立って店の前で待っていらっしゃった。
怖いお兄さんがいらっしゃる。
そして、間違いなく藤原組長は激怒されているに違いない。
そう思いながら車から飛び出し恐る恐る藤原組長に挨拶をするヨウメイ。
「遅くなり申し訳ございません。 藤原組長!!おはようございます。」
「おはよう、遅かったな。 それじゃ撮影はじめようか。」
完全に怒られると思っていたら
遅れたことに関して何もおっしゃらない藤原組長。
後で伺ったのだが藤原組長待ち合わせ時間の1時間前には
到着されていたとのこと。
つまり、2時間もお待またせしてしまったにも関わらず
何事もなかったように接してくださる藤原組長の姿がそこにはあった。
自分がいらんことをしたおかげで遅れたにもかかわらず、
何もおっしゃらない藤原組長を
とても紳士でかっこいいと勝手に思うヨウメイであった。
神楽坂の料亭が立ち並ぶ路地で藤原組長の撮影が始まった。
子分の方々を引き連れた藤原組長がゲーム男を驚かせる
シーンからの撮影。
藤原組長の子分の方々はエキストラとして参加して頂いた
フツーのサラリーマン。
藤原組長を先頭に黒ずくめスーツを着た方々が後に続くと本物である。
ヨウメイには渋谷のホテル街で撮影をしていて時のことが思い出された。
危険だなと思いながらも、ホテルから出てくるシーンを撮影しなければ
ならなくなり路地で撮影してると
怖い方々20名ぐらいの集団がやってくる。
ここで逃げると追いかけられると直感的に思い
ビデオカメラだけをすぐに引っ込めた。
しかし、直ぐに若い方々近くに走って来られ
撮影用のビデオカメラを持っているのを
見つけられてしまった。
「おまえ、どこで撮影しとんねん。警察のもんかい」
とお声掛けいただき硬直し逃げられなかったヨウメイ。
そのときの怖さが藤原組長からも感じらとられたのであった。
断っておくがお芝居である。
藤原組長からもさっきまでの優しい雰囲気は全く感じられない。
よーいスタートの合図で藤原組長がおたくのゲーム男を追い込み始める。
藤原組長の雰囲気がそうしたのか分からないが
フツーのサラリーマンが子分の役になりきっている。
藤原組の方々勢いに圧倒され、
出演者もカメラマンも後に下がり始める。
本来なら全く下がる必要などないのだが。
カメラマン後ろを守りながら、
後を見ないで後ずさりしたため
電柱に頭を思いっきりぶつけるヨウメイ。
周りを巻き込んでその気にさせてしまう藤原組長スゲー!!!!
カットの声がかかると同時に、
「お前、頭ぶつけてたけど大丈夫か?」
どあほのことを気にかけて優しい声をかけてくれたのであった。
街中での撮影が終わり、次の撮影場所キャバクラへ移動。
今度はバスローブを羽織り、犬のぬいぐるみをなでながらの
藤原組長の撮影。
果たして、藤原組長はヨウメイの用意した犬のぬいぐるみを気に入ってくださるのか。
「この犬のぬいぐるみもらって帰ってもよろしいですか?」
藤原組長のマネージャーさんから声をかけられたのであった。
なんと藤原組長、大の犬好きでヨウメイが用意した
犬を気に入っていただけたとのこと。
プロデューサーのやまさんに確認すると是非
お持ち帰りいただけとのこと。
そして、最後まで、遅れたことに関しては
一言も文句を言わずに藤原組長は帰っていかれたのであった。
そんなこともあり、ヨウメイにとっては藤原組長のことは
大失敗をした撮影でもあったので忘れない人となったのである。
そしてこの配信を始めたとき、
うのらーから、
「藤原組長はめっさいい人やし、とっても苦労されてはる人でもあるから
弱い人の心もきっと解りはる。
だから是非ともお話を聞いてきなさい」
とのアドバイスをいただくこととなりインタビューの依頼をオファーしたのである。
藤原組長にインタビュー行う日、またしても
ヨウメイはやらかしたのであった。
最寄りの駅には45分も前についていたにもかかわらず、
地図を読み間違え、藤原組のある方向とは全く違った
方向へ向かって突き進んでいたのであった。
GPSを使い、携帯で地図を確認し移動していれば
全くなんの問題もなかった。
しかし、それを怠ってしまった。
そのため、事務所にはたどり着けず、全く別の場所に。
待ち合わせの5分前。場所を間違えていたことに気づく。
時は既に遅かった。
事務所に連絡を入れ確認をして、
道を間違えたことに気づいたのであった。
お忙しいにも関わらず、
わざわざどあほの為にお時間を割いてくださった藤原組長。
あーこれでインタビュー収録もできないと思ったそのとき、
「藤原、楽しみに待ってますので気をつけてお越し下さい」
思ってもいない一言が電話越しから聞こえてきた。
またしても20分以上の遅刻をして藤原組に到着したヨウメイ。
「おはようございます。遅くなりました。」
「おせーぞ コノヤロウ」
なぜか笑顔の藤原組長。
怒ってらっしゃらず、優しく
ヨウメイを迎えてくださったのであった。
しかし、ヨウメイの頭のなかはパニック状態で
藤原組長に聞かなければならないことが
頭のなかからぶっ飛んでしまっていた。
そして、企画の趣旨が伝わっているものと
思いインタビューを始めてしまった。
思い込みは墓穴を掘る。
そしてインタビューの途中から藤原組長の雰囲気が
ちょこっと変わって来ているのを感じていた。
その予感は、的中する。
なんと藤原組長を激怒させてしまったのである。
「おめー 俺をなめてるのか?」
本当に今度は終わったと心の底から思った。
このまま続けるのは非常にまずい。
収録を止めなければ。
「インタビュー止めましょうか?」
「大丈夫。続けていい」
え、今なんとおっしゃいました?藤原組長!?
続けさせて頂いてよろしいんですか?
「ヨウメイ、人に話を聞くなら死ぬ気で来い」
インタビュー続行である。
なんと心の広い藤原組長。
そして、もっと驚いたのはインタビュー終了後、
ヨウメイが遅れてきた為、藤原組長の紹介用の動画が
時間内で撮影できないことを伝えると、
「ちょっと来月の中旬になると忙しいから、
月の始めであれば、時間とれるから
そんときに撮影し直せばいい」
めっさ多忙な藤原組長が遅刻してきたどあほの為に
また貴重な時間をくださるとのことであった。
「そんときはちゃんと時間通りこいよ!
そのとき、飲みに連れていってやるから」
インタビューが終わった帰り際、
事務所の入り口まで見送りにきてくれた
藤原組長が笑顔で声をかけてくださった。
藤原喜明組長 65分ほど