profile
平井有太(ひらい ゆうた)
1975年 東京生まれ。
School of Visual Arts卒業。
ライター。
市民測定所
「ふくしま30年プロジェクト」理事。
エネルギーのポータルサイト「ENECT」編集長。
父親から「人に伝わる文章を書け」と言われ
子供の頃より文章を書く。
中学のときにアメリカでホームステイを経験。
ヒップホップとアートに影響を受け、
ニューヨークのSchool of Visual Artsに入学。
卒業後、2001年に帰国。
「有太マン」名義でフリーライターとして活動。
2012年には福島県に移住。
農協×生協×福島大学による
「土壌スクリーニング・プロジェクト」事務局を努め、
福島市内の全田んぼと果樹園で、
約10万ポイントの放射線量を測る。
2015年、福島市議選に出馬し落選。
ウルグアイに渡航し、アポなしで私邸を訪れたにも関わらず、
ホセ・ムヒカ 前ウルグアイ大統領のインタビューに成功する。
著書
『福島 未来を切り開く』(SEEDS出版、2015年)
『ビオクラシー』(SEEDS出版、2016年)
『虚人と巨人』(辰巳出版、2016年)。
平井有太さんがライターなった理由!
平井有太さんがホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領に会いに行った理由!
平井有太さんとヨウメイ
イギリスのロンドンを中心に活動する
正体不明のアーティスト、バンクシー。
世界各地に出没し、社会を風刺した
グラフィティアートやストリートアートを描く。
知る人は知っている
とても有名なアーティストなのである。
と知ったかぶって書いているヨウメイではあるが、
映画「バンクシー・ダズ・ニューヨーク」を観るまでは
バンクシーのバの字も知らないどあほなのであることを
先に付け加えておくことにする。
映画はバンクシーが2013年、ニューヨークに
ゲリラ的に出没。
そして、ニューヨーク市内で作品を残していく。
あるときは消火栓をハンマーで
たたこうとする子供の絵を壁に描いたり
またあるときはゴミの廃棄場に
ブロックでスフィンクスのオブジェを作ってみたり、
またまたあるときはトラックに
牛や豚など家畜のぬいぐるみを飾り付け
ニューヨーク市内を走り回る。
しかし、その実体は…
と悪の組織パンサークローと戦う
キューティーハニーの主人公、如月ハニー様に
正体を明かすわけではないのであった。
ついには、警察が介入し、指名手配を受ける。
がしかし、その目をもかいくぐり
1日だけ出品できない日はあったのだが
1ヶ月間、毎日作品を発表し続けたのであった。
そして作品がニューヨーク市内に出現する度にSNSで拡散され、
情報を得た、大勢の人が一目見ようと
集まり路上大展覧会となるのであった。
正体不明のアーティスト、バンクシーの作品は
オークションに出品すると高額の値段がつく。
作品を発見した人々は我先にと奪いあうのであった。
作品の中に社会問題を取り入れ、世間を痛切に批判している。
そして、現在あるメディアを全て駆使して
遊ぶ正体不明のアーティスト、バンクシーの
姿を追ったドキュメンタリー映画である。
姿を追ったといってもご本人は登場しないのである。
なぜなら 誰も姿を知らないからである。
出てくるのはバンクシーの作品だけである。
バンクシーの作品を知らない人でも
映画を観るだけでも十分に楽しめる映画である。
ヨウメイがおもしろいと思ったのは、
バンクシーの作品が面白いのもあるが
抗えない権力である、国家権力に真っ向から立ち向かい、
何と捕まらずに逃げ切ったところである。
「権力に抗え」とヨウメイに教えてくれたのは
『進撃の巨人』の主人公、エレン・イェーイガー。
また、
「抗えないものは権力 指を鳴らせば 落ちてゆく」
と教えてくれたのはハルカトミユキさんの
『ニュートンのリンゴ』である。
絶対に勝てない相手に喧嘩を売るのと
国家権力にはどうやっても勝てないことを
これまで映画を見てきて嫌というほど知らされている。
だからこそ、権力に抗い、勝つことは夢であった。
そんな国家権力にド正面から戦いを挑み、
逃げ切ったバンクシーはすんばらしい
アーティストであるとヨウメイは思うのであった。
観た人にいろいろ考えさせる映画
『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』。
上映終了後のトークショーに
平井有太さんが登壇されたのであった。
対談相手の丹下紘希さんのインタビューを収録するために
追いかけ回していたヨウメイにとって
平井さんのことはライターとしてしか
そのときはインプットされていなかった。
トークショウの後、ご飯を食べに行くと
そこに平井さんがいらっしゃった。
しかし、ヨウメイは平井さんのことを知らない。
平井さんにとってもヨウメイなど
ただのキタナいおっさんにしか
映っていない。
もしかすると映っていないかもしれない。
なぜなら、ヨウメイは集団の場に行くと
話さないからである。
ちびちびとビールを飲んでいると
ヨウメイはとんでもない事を聞いたのであった。
「今日の映画の中のオス・ジェミオス
と一緒に渋谷で壁画制作したことありまして…」
「エッ 本当ですか!?」
「選挙に出馬したことがありまして…」
「え!選挙に出馬!!」
ということは何かしらの選挙に出馬されたという事である。
○○○をぶっ壊せではないが、
選挙に出馬するには時間と体力と勇気が必要なことは
どあほのヨウメイでも知っている。
何を隠そう、小学校3年生のとき学級委員に思いつきで立候補し、
入った表はヨウメイが入れた1票だけという
忌まわしき思い出を持っているのである。
そんな思い出は、シャア大佐が小惑星アクシズを
地球にぶち込みたくなる思いと同じほど
忘れたい過去であることを付け加えておく。
選挙に立候補するだけでも勇気がめちゃくちゃ必要なのに
立候補されたには何か理由があるに決まっている。
勝てば官軍であるが、負ければ何も残らないのが選挙である。
皆さんも肝に銘じるがよい。
平井さんが出馬した理由が、選挙にかかる費用も安く、
信念をもっている人なら誰でも立候補できることもあり、
平井さん自身が出馬することでそれを証明したかったとのこと。
きっと平井さんオモシロい方に違いない。
ヨウメイの勘がそう告げている。
そしてさらに平井さんの言葉がヨウメイに
追い打ちをかけるのであった。
「選挙に落選したあと、ウルグアイに単独で渡航して
ホセ・ムヒカさんにインタビューしてきたんですよ」
「え、ムヒカ前ウルグアイ大統領!?」
ますます、興味がわいたので、聞いてみた。
「ムヒカさんて…」
「ムヒカさんが、国連で演説した
スピーチご存知ですよね!?」
スピーチは全く聞いていませんが、
「ええ、知ってます。」
とは返事したものの、そんなスピーチは全く知らないとは
決して平井さんに言えるはずはない。
即答で返事を返した、嘘つきヨウメイの誕生である。
がそんなことは微塵も表情には出さない。
なぜなら、インタビュー界のアネハ建設と
異名をもつヨウメイにとっては雑作もないことであった。
なんとかして平井さんにお話を伺わなければならない。
帰るときに平井さんが出馬したときの
選挙のチラシをいただいたので
思い切ってインタビューの依頼を出すことにした。
「もしよろしければ、インタビュー
お願いできないでしょうか?」
「いいですよ。」
まじっすか?
「ちょっと執筆で忙しいのでお時間ください。」
インタビューまでに
平井さんのことを知らなければならない。
早速、平井さんの書籍、
『福島 未来を切り開く』
を購入することにした。
スクールウォーズ風のナレーションで
平井さんのことを紹介すると
「福島の現状を知るべくゼロから戦いを挑んだ
平井有太さんの記録である。
福島で活動するため島根で運転免許の合宿に参加し、
帰りに放射能のことが気になりアポなしで
京都大学の小出裕章教授に連絡をとり会いにいく。
その後、都内との往復を繰り返しながら
最終的には2年半現地に住み生活し、取材を行った
記録である。
その原動力となった信頼と愛を余すところなく
書籍化したものである。
そう、3,11のあと平井さんは福島で活動されたことを
『福島 未来を切り開く』を読み知ったのである。
なぜ、ヨウメイが福島に思い入れがあるかというと
3.11の後、うのら〜から怒られたので
とても記憶に残っているのである。
原子力発電所。
日本の電力を支えてくれている生命線であると
ヨウメイは信じ込んでいた。
原発が稼働しなくなるということ。
つまりは電力が供給されなくなるということである。
原発は生きていくためには絶対に必要だと思い込んでいた。
星飛雄馬のごとく。
うのら〜と話しているときに
ふと
「原発は必要か?」
と聞かれ
「絶対に必要です」
と即答した瞬間。
それまで、仏のうのら〜の表情が
一瞬で変わった。
「どあほ! 原発なくても電力は供給されるぞ。
放射能問題のことをもっと考えろ。」
大魔神のごとく大激怒である。
普段、穏やかな人ほど怒らせてはいけない。
ちゃぶ台がひっくり返えされなかっただけよかったが、
その日の飲み代を払ってもらえなかったことが
ヨウメイの財政に大きなダメージを与えたことを付け加えておく。
政府の情報を鵜呑みにしていたヨウメイは
全く原発のことについて知らなかったので反論できなかった。
原発のことを知らなければならない。
そうすれば本当に日本に原発が必要かどうかが分かる。
その答えは…
ドキュメンタリーは嘘をつくではないが
政府は嘘をつくである。
「除染すれば大丈夫ですよ 住めますよ」
「危険と分かっていても
特定避難勧奨地点に指定しませんから」
「1度測量すれば大丈夫ですよ」
ドキュメンタリーが嘘をつくのは分かる。
編集が入っているからである。
「真赤なウソ」を歌っていいのはさんまさんだけである。
政府が真赤なウソを歌ってはいけないのである。
政府が調べないなら測量してやろう。
福島市内の全田んぼと果樹園で、
約10万ポイントの放射線量を測った平井さん。
そのことから土壌スクリーニング・プロジェクトの
事務局長になった平井さん。
アートや音楽が問題の中で躍動し、
作品や文化が生まれる瞬間に立ち会おうとした平井さん。
そして、先の見えなかった福島のことを
考え選挙に立候補した平井さん。
すばらしい人であることが分かったのであった。
なぜなら、ヨウメイは逃げたからである。
ヨウメイにとって見えないものほど怖いものはない
からである。
わざわざ、見えないものを観ようとして
望遠鏡を担いではいかない。
逃げろが常に心情である。
だから、危険を感じたら逃げればいいのである。
立ち向かうことも大事だが
人生も逃げることが大事であると思っている。
しかし、平井さんの
『福島 未来を切り開く』を読んでみて
逃げることは簡単ではないことが分かったのであった。
逃げたくても逃げれない方々がいるということである。
ふらふらしているヨウメイのように
簡単には逃げられないのであった。
家族や仕事を持っている人々である。
子供のことや経済的な問題があり危険な場所と分かっていながらも
離れることができない理由が
『福島 未来を切り開く』の中に出てくるのであった。
逃げるには、
逃げ方と逃げる場所を見つけていなければならない。
ただし、放射能汚染で日本が終わってしまえば
逃げる場所はないのである。
イスカンダルに行く技術は
今の現状ではまだ存在していないのである。
それならどうするかを考えなければならないことを
ヨウメイに教えてくれた
『福島 未来を切り開く』であった。
すべてを捨てて戦う男でデビルマンではないが、
身の危険を省みず福島で活動した
平井有太さんとはいったいどんな方なのか!?
VTRを作成したあと、熊本に行き、
デモと選挙で無力感になり、
平井さんのいつでも大丈夫ですよというやさしいことばを
受け入れ文章の作成が半年以上遅れてしまいました。
本当にすみません。
平井有太さんがホセ・ムヒカ 前ウルグアイ大統領にインタビューを行った理由_前編 56分
平井有太さんがホセ・ムヒカ 前ウルグアイ大統領にインタビューを行った理由_後編 54分